潰れる家門を生かしてみます【31話】ネタバレと感想!




この記事では『潰れる家門を生かしてみます』31話ネタバレ感想をお伝えしていきます。

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ネタバレはしてほしくない!という方はご覧にならないでくださいね。

戦争の可能性

「何の用だ?」

カイルは部屋へ訪ねてきたテラにそう問いますが、テラはもうカイルがその理由を知っているだろうと伝えます。

その言葉にあの時の206ゴールドの請求か?とおどけますが、真剣に話してくださいとテラに言われ、護衛を下がらせました。

気配もない護衛が部屋を出ていくのを驚いたテラはおそるおそるカイルの前にあるソファーに腰を下ろします。

「さっき面接でスカンドア国との戦争の話をしたことを怒っていらっしゃるだろうと思ったんです」

機密であるはずの情報を貴族の子供たちが多い場とは言え、あそこで話すべきではなかったとテラは謝罪します。

「的外れだな」

その謝罪をカイルは突っぱねました。

「それでは誘導されたのですか?」

実はテラが戦争の可能性に気付くまで、カイルに誘導されていたのです。

情報を総合すれば、テラが戦争の可能性という答えにたどり着くだろうとカイルは確信していましたが、あることが想定外でした。

「新聞を持って来て直接説明したことだ」

元々構成作家だった頃に会議で習慣としてしていた行動から来たものでしたが、どうやらカイルには珍しい物に映ったようです。

「でも、本当にスカンドア国との戦争が起こるのでしょうか?」

確信はない。

ですが、その可能性が80%ほどの高いものだとテラが確信していると伝えると残り20%も起こらない可能性があるのに面接で口にした根拠を問われます。

「それは、殿下のおかげです」

各家門から騎士たちを集めた時、テラはただ勢力を広げるつもりだと考えていました。

ですが、第3次面接のとき、新聞を総合して見ると傭兵がスカンドア国にあまりにも多く流れていることに気付き、戦争の可能性を疑いました。

「そう考えれば、スカンドア国に行った傭兵たちはスパイとして疑われる可能性がある!」

話しているうちにまたテラはいまそのことに気付きました。

「なぜその話を面接のときにしなかった?」

「殿下が正さないバカでない以上、私がそんなことを言えるわけがありません」

「バカではない。つまり、今日お前の頼みが承諾されないであろうこともわかっているということだな?」

そう言われてテラの顔は真っ青になりました。

わん
テラ、やっぱり賢いですね。ですが、そんなテラを誘導しちゃうカイルも賢い。
このままテラがカイルのそばに仕えていればいい気がしませんか?

テラの願い

とにかくダメ元だ!

「ダーボンのような紛争地域は訓練を受けた行政官が受け持つべきではないでしょうか?」

とにかく紛争地域には行きたくないとテラが必死に言葉を並べますが、その言葉はカップを置く音で遮られました。

「チビっ子」

カップを置いたカイルはピーターの話を始めます。

子供たちのボスに挑みに行くとき、そんな悠長なことは言っていなかったはずです。

どれだけ傷付いても毎日挑みに来るピーターを見て、ボスがどうしたか、そうテラはあの時カイルに聞きました。

「俺がお前を過大評価しすぎていたのか?」

全身にあざを作りながらも必死に鍛えてきたテラ。

まさか彼女からそんな言葉が出るとは思わなかったとカイルは言い放ちます。

その言葉にテラは何も言い返せませんでした。

「怖くなったのであれば、今からでも放棄しろ」

大見えを切って始めたのに、いざ現実になってみたら怖かった。

図星を突かれたテラはぐっと息を呑みましたが、これまでのことを思い出し、俯いていた顔を上げます。

『この試験にはたくさんのものが懸かっているから』

カイルはテラが放棄しないことを知っています。

この試験のためにテラが何をしてきたのかをよく知っているからです。

「ください」

「例のお金、206ゴールドです」

俯いていたときとは違い、真っ直ぐに前を見つめるテラはカイルから金をふんだくるとソファーから立ち上がりました。

「なぜ206ゴールドなのだ?教えれば、駐屯期間を教えてやろう」

「結構ですわ!ほかにも知る方法がありますから!」

にゃあ
ついにテラが紛争地帯に行く覚悟を決めました!
やっぱりカイルはテラのことを信頼していましたね!

主の居場所

その日の真夜中、ぐっすりと眠っているテラの耳に手紙がドアの下から差し入れられる音が聞こえました。

慌てて目を覚ましたテラは急いでその手紙を手に取りますが、その中身にひっと小さく悲鳴を漏らしました。

「頭使い過ぎて狂っちゃったんじゃないの?」

大量の笑の文字の中に”ダーボン三画地””軍部第三等書記官””おめでとう”の文字が書かれたアンドレからの手紙。

「でもやっぱりレベルが違うわね」

ですが、そのおかしな手紙と一緒に入っていた紙にテラは感嘆の息を吐きました。

 

「オシリア帝国貴族として、テラ・エリオス令嬢の名誉に傷をつけたことを謝罪致します」

タルティンの謝罪を見に来た大勢の観客に取り囲まれる中、跪き、テラに許しを請うメドック。

そんなメドックにテラはある話を聞かせました。

「昔ある猟師がいました」

狩人は兎を狩るために狩猟犬2匹を連れて山へ行きました。山をずっと歩き回ってついに狩猟犬たちが小さな兎を1羽捕まえました。

しかし兎があまりにもちいさかったため、狩人はがっかりしました。

山は寒く、日も暮れかけていて、一日中歩き回ってお腹はペコペコ。

「さて、狩人はどうしたと思いますか?」

その狩人は忠誠を尽くしてきた犬たちを殺して食べてしまったのです。

その話に顔を真っ青にするメドック。

それもそのはず。この話の狩人はジェイソン、犬はメドックのことなのですから

「メドック卿、ジェイソンお兄様は今どこにいるのですか?」

わん
ついにテラの手がジェイソンに伸びます。一体どんな戦いになるのでしょうか?




『潰れる家門を生かしてみます』31話の感想・考察

テラの丹力の強さが出た31話となりましたね!

最初は紛争地帯への派遣を嫌がったテラでしたが、なにくそとカイルに行くと宣言しましたし、

跪かせたメドックからジェイソンの情報を手に入れ、ついに直接対決が見えてきました。

アンドレから事前に手に入れた情報がジェイソンに関するものなのか、それとも紛争地帯に関するものなのか、それとも他のものなのか

気になりますが、間違いなくあの情報がテラの切り札になることは間違いないでしょう!

紛争地帯に行く前にこれまでの問題を一層しようとしているテラ。

ジェイソンとの直接対決が楽しみで32話からも目が離せません!

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