潰れる家門を生かしてみます【30話】ネタバレと感想!




この記事では『潰れる家門を生かしてみます』30話ネタバレ感想をお伝えしていきます。

全話一覧まとめはこちら
 前回 今回 次回 ⇨
29話 30話 31話
ネタバレはしてほしくない!という方はご覧にならないでくださいね。

想定外の事態

「あぁ、これはテラ・エリオス令嬢じゃないか」

わざとらしそうにカイルから向けられた声にテラはすごすごと前に出ます。

こんな難しそうな問題にどう答えたらいいのか、必死にテラは頭を回転させますが、良いアイディアは思いつきません。

鼻っ柱を折ってやろう。カイルの考えが透けて見えるような質問にテラは腹立たしささえ感じていました。

「まずは時間を稼ごう」

どうせわからないと騒ぐ周囲の候補者たちを無視し、テラは考えるための時間を稼ぐためにもう一度質問内容を確認しました。

その言葉に第一皇子ももう十分にエリオス家の子弟たちの実力は見せてもらったから答えられなくていいよと笑います。

ですが、これで引き下がるテラではありません。

待ってください。

そう言ってテラはこれまでのことを思い出し、一つの結論にたどり着きました。

『この程度わかって当たり前だ』

まだ推測の域を出ない考えにどのくらいの確率があるのかを計算しているテラを見ながらカイルは心の中で1人呟きました。

これまでテラの活躍する姿を見てきたカイル。

わからないのなら考えろと思いましたが、刻一刻とすすむ時計に待ちきれず、次の質問が入った封筒に手を伸ばしました。

わん
カイルって本当に意地悪ですよね。
ですが、テラならきっとなんとか出来るはずです!

80%の確率

次の質問に移ろうとするカイルに第一皇子はお前の考えも聞かせろと食って掛かります。

「波紋が大きすぎます」

聞えてきた声にカイルはにんまりと笑います。

「戦争です」

一体いまの質問の内容をちゃんと理解できているのかと問い詰めてくる面接官たちにテラは胸を張って答えます。

オシリア帝国物語に出てきた内容ですが、今の情勢を見れば50%。

ですが、具体的な時期はわかりません。なのでこの確率はおそらく80%ほどです。

それなら十分に賭ける価値があるとテラはスカンドア国と再び戦争になる可能性が高いと言います。

「そこまで!」

突然の戦争という言葉に騒然となる会場。

それをカイルの声が切り裂きました。

証拠を出せと言われて、テラが用意させたのは新聞です。

用意された新聞のどれにも戦争の発端となりえる内容ばかりが書かれています。

自信満々に話すテラに兄弟たちは思わずその姿に笑みを浮かべますが、一人面白くない思いをしている男がいました。

「、畜生!」

その光景を見ていられないと言わんばかりにジェイソンは部屋を飛び出しました。

「面白い頭脳の持ち主だな、太っちょ令嬢」

テラを部屋の一番奥から見守る男だけがそんなジェイソンを見送っていました。

にゃあ
さすがテラ!新聞の内容もしっかり覚えていて、活用することが出来ました!見たか!ジェイソン!

最終結果

「結果発表です」

かっこよかったですと声をかけてくる候補者たちの相手をしていたテラはようやく張り出された結果に目を見開きました。

無事合格はしていたのですが、

「三国紛争地帯じゃない!」

なんとテラの配属先は三か国が睨み合うダーボン三角地だったのです。

これは文句を言わないわけにはいかない。

発表を確認し終えたテラはその足のまま、カイルの元に向かいますが、もちろんすぐに案内されるわけがありません。

テラに転生してから必死でダイエットをして、必死で勉強をして、ようやくここまで来たのです。

もちろん待ちます!そう言ってテラは門の前で面会の許可が下りるまで待つことにしました。

「なにか理由があるのだろうか」

それから1時間後、テラに面会の許可が下りました。

いつもなら事前の約束がなければ、宮の高位官僚が来ても会わない。

皇帝の呼び出しにも応じないカイルがなぜテラを迎え入れたのかと出迎えに出た騎士は首を傾げます。

「できる。やってみせるのよ!」

3時間は待たされることを覚悟していたテラは迎えに来てくれた騎士の後ろを歩きながら予想よりも早く案内されたと驚きながらも拳を握っていました。

とにかく要求を話して見るしかない。

なんとか試験をクリアしたテラですが、最期の最期にもう一つ試練が遺されていたようです。

わん
テラ、合格しましたね!よかったです!
ですが、まだもう一波乱ありそうですね...テラ、頑張って!




『潰れる家門を生かしてみます』30話の感想・考察

長かった試験もようやく終わりを迎えた30話となりました。

これまで成績の良かったテラですから、無理に最終面接の質問は答える必要がなかったような気がしますが、さすがテラですね!

勉強のために読んでいた新聞と前世の知識が生かされた結果になったのではないのでしょうか?

思い返せば転生してからテラは苦労続きでした。ようやくその苦労が報われたなと思ったのですが…

どうやらまだ一波乱ありそうです。

突然の紛争地帯への配属命令。テラは覆すことが出来るのでしょうか?31話からも目が離せません!

全話一覧まとめはこちら
 前回 今回 次回 ⇨
29話 30話 31話