公爵夫人の50のお茶レシピ【68話】最新話のネタバレと感想!




この記事では『公爵夫人の50のお茶レシピ』68ネタバレ感想をお伝えしていきます。

ネタバレはしてほしくない!という方はご覧にならないでくださいね。

聞きたくなかった噂

今日は休もうと昨日の晩餐会で疲れたクロエがソファーで休んでいるとノックの音が聞こえてきました。

なんとポートナム夫人が訪ねてきたというのです。

慌てて応接室に向かうとそこには暗い表情で俯いているポートナム夫人がいました。

「何かあったのですか?」

応接室に入ったクロエが声を掛けるなり、ポートナム夫人はわっと泣き出してしまいました。

その理由は聞きなくなかったある噂。

どの夫婦よりもバーテンベルク公爵夫妻が仲が良いと誰よりも知っているポートナム夫人の耳にある噂が入ってきたというのです。

それを聞いたのは少し前にあるお茶会に参加した時の事

「バーテンベルク公爵夫妻は本当は仲が悪いというのです」

お腹の赤ちゃんによくないからとクロエに宥められたポートナム夫人はぽつりぽつりと話し始めます。

憤りさえ感じるその噂を聞いたクロエの顔は真っ青になります。

「何が不満だと言っていましたか?」

公爵はクロエに不満があり、もうすぐで離婚する。

目を見開いたクロエに問い詰められて、ポートナム夫人は少し言いづらそうにしながらも口を開きました。

「公爵夫人は子供を産めないからだと」

すうっと体中から血の気の引いたようなクロエですが、不安そうにしているポートナム夫人をそのままにしておくわけにはいきません。

大丈夫ですと、それから公爵と話し合ってみるとポートナム夫人を納得させると彼女を送り出しました。

わん
大方仲睦まじい夫妻を羨んだ噂だと思いますが、それでも不安になるのは当然ですよね。
そんな親友の噂を耳にしたら、不安になったら離したくなる気持ちもすごくわかります。

追い詰められる気持ち

ポートナム夫人を見送り、部屋に戻ったクロエはソファーに腰を下ろすと必死に震える手を止めます。

思い返せば、クロエが公爵と政略結婚をしてもう2年になります。

普通なら政略結婚をした夫婦は1年程度で子供が出来るものですが、まだこの夫妻に子どもはいません。

「それなのに、これじゃあ」

そもそもこの結婚の理由は跡継ぎが全てです。

アルフォンスもその気持ちに変わりはないはず。

もしもそれが本当なら噂の通りに離婚を告げられるかもしれません。

「このままじゃ、彼にとって何の役にも立たない妻になってしまうかもしれない」

聞きたくなかった噂を聞いて、落ち込んでしまった頭に浮かぶのは前の冷たい態度のアルフォンス。

噂の通り、軽蔑されて離婚されてしまうかもしれない。

それでもし離婚されてもいまは1人で生きていける個人資産も事業もあります。

小さな家でも買えば、十分1人で生きていけるだけの資産がある。

そんな事実に胸を撫でおろしますが、クロエの瞳からは大きな涙が零れます。

「そんなのイヤ」

いっそ最初に出会った半年前ならこんなに傷付くことも辛く感じることもなかったでしょう。

子供も産めない上に、夫を愛してしまった妻。

アルフォンスに捨てられるのかもしれない、そんな事実がクロエの心を強く締め付けます。

「アルフォンス」

にゃあ
辛い、ですね。元々愛のない結婚でしたが、徐々に2人の間には確かに愛が芽生えてきていましたが
お互いに確認はしていませんから余計不安になってしまうのかもしれないですね。

繋がる心

書類に目を通しているアルフォンスの耳にノックの音が聞こえてきました。

もう窓の外は黄金色に染まる夕暮れです。

一体こんな時間に誰かと思えば、ドアの向こうから聞こえてくるのはクロエの声ではありませんか。

「どうしたのですか?」

入ってきたクロエの目は泣いたのか、赤く腫れています。

「聞きたいことがあるんです」

俯いたまま、影を落とした顔のクロエは覚悟を決めたように顔を上げると思わず涙が浮かんでしまいます。

「あなたにふさわしい妻なのでしょうか?」

そう聞いた途端、クロエは顔を背けて、小さく泣き出してしまいました。

思いがけない質問と突然泣き出してしまった妻にアルフォンスは慌ててその肩を抱きます。

「どういう意味ですか?君は私にとって、」

クロエの質問の真意はわかりません。

ですが、こんなに不安がっている妻に掛ける言葉をアルフォンスはこれしか持っていませんでした。

最初は契約から始まったこの関係。

ですが、アルフォンスの中で確かにクロエは特別な存在になっていました。

「何物にも替えられない存在です」

「私の伴侶は君しかいないのです」

落ち着いたアルフォンスの声にクロエの涙はぴたりと止まりました。

瞼に残った涙を拭ったクロエは満足そうに笑います。

「おかしなことを言いだして申し訳ありませんでした」

それだけ言い残すとクロエはおやすみなさいと部屋を出て行ってしまいました。

残されたアルフォンスはその背中を見送って、首を傾げました。

「一体なにが」

わん
いやぁ、やっぱりこの夫婦お似合いですよね!
いつの間にか思い合っている2人が本当に思いを分かり合うのはいつになるのでしょうか?
両片思いのこの状況って結構辛いですよね!




『公爵夫人の50のお茶レシピ』68話の感想・考察

クロエとアルフォンスの想いが再確認できる68話となりました。

元々は政略結婚で、お互いを愛さないという契約の元に始まった関係でした。

ですが、クロエが変わってからは少しずつお互いの関係が変わってきましたが、想いを伝えあっていないので両片思いの状態が続いています。

そんな中、今回の噂騒動は少しですが2人の気持ちが伝わったいいきっかけになったのではないでしょうか?

このまま2人にはうまくいってほしいですね!

さて、気になるのはこの噂の出どころです。

一体誰がこんな根も葉もない噂を流したというのでしょうか?

この噂を元になにか一波乱置きそうですね。69話からも目が離せません!