ケンガンオメガ【84話】ネタバレと感想！

鷹になれ

84話冒頭は、ナイダンの少年時代の回想から始まりました。

「鷹になれナイダン。」

15歳のナイダンに、師匠は言いました。

天空から全てを見下ろす鷹になれ。地を這う狼には決してなるな、と。

「はい、師匠。」とまっすぐに答えるナイダン。

そして6年後。

左右二頭ずつの馬が引く鎖を両腕に巻き付けて、耐えているナイダンの姿がありました。

組みの極意は「不動」、馬を倒すことは許さない、良いというまでそのままでいろという師匠に、ナイダンは「…はい、師匠。」とふりしぼるように答えます。

師匠は、「蟲」の上級戦闘員でした。

酒を飲みながら、「いいぞ。『力』が身についているな」とナイダンを眺めます。

「不動」とは「力」、「力」を使うには「天空の眼」を開かなければならないと語る師匠に、ナイダンはまた「…はい、師匠。」と答えました。

孤児として生きてきたナイダンは、15歳のときに自らの意思で蟲に加入しました。

モンゴル相撲の達人であった師の元で、3年間はひたすら基礎体力の鍛錬に費やされました。

ナイダンの他にも弟子はいましたが、その時点でふるい落とされています。

そして今、「良し。十分だ」との言葉に、「はい、師匠。」と答えたナイダンは一気に力をこめ、4頭の馬を同時に地面に倒れさせました。

完璧な「力」のタイミングに「天空の眼」が開いたなと師匠は褒め、最後の試練に自分と戦って正規兵の座を勝ち取って見せろといいます。

瞬間の後、ナイダンは師匠を地面に叩き伏せました。

「ご苦労。アンタはもう必要ない。」

師匠を殺めたナイダンは、頭領直属兵へと昇格したのです。

天空の眼

龍鬼は軽いフットワークでナイダンの周りから攻めようとしますが、あっさりと見切られてしまいます。

ナイダンの心の眼は、はるか高くからリングを見下ろしていました。

俯瞰の視点。

超一流のアスリートだけが到達できる、「対局を俯瞰で眺める」、いわゆる「ゾーンに入った」状態です。

ナイダンは「俯瞰の視点」を自由自在に発動することができ、それが「天空の眼」の正体でした。

そして「力」とは、自分から力をかけることにより相手の力を分散させる技でした。

王馬曰く、「剛の操流」。

「天空の眼」で見極め「力」で倒す、ナイダンには死角はありませんでした。

倒された龍鬼は自分を見下ろすナイダンを眺めながら、勝てないと悟ります。

そんな龍鬼の首に手をかけ宙に持ち上げると、ナイダンは「まだ躊躇しているのか？君の力はそんなものじゃないだろう？」と問いかけます。

そして力をこめ、片手で龍鬼の首を締めあげました。

「最後の警告だ。殺す気で来い。」

不穏な言葉

その様子を見ている煉獄側陣営には余裕が漂っています。。

「まだ終わんないの？さっさと殺っちゃいなよー」と言うニコラに「殺っちゃダメなの！」と突っ込む飛。

その中で、劉は先ほどのナイダンの言葉の意味を考え続けていました。

『蒼穹で君を待つ』

すれ違いざまに劉にささやいたナイダンは、今リングの上で真剣な目をして龍鬼を締め上げています。

（…ナイダン、お前、何するつもりヨ…！？）

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