実は彼らは彼女だけを覚えていました【34話】ネタバレと感想!

この記事では『実は彼らは彼女だけを覚えていました』34ネタバレ感想をお伝えしていきます。

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ネタバレはしてほしくない!という方はご覧にならないでくださいね。

本を愛し、人の愛を疑うハンフリー

ハンフリーという老人の書斎にやって来た、クラレンスとボス。

クラレンスは、公爵家のものにも匹敵する書斎の広さに驚きます。

しかも書斎の中は庭と違って手入れがされており、埃一つ落ちていないどころか、湿度や日差しも最適な環境でした。

彼女は老人が心底本を愛しているのだと気が付きます。

わん
ただ収集しているだけかと思いきや、彼の本への愛は本当だったのですね。でも、一人で独占してしまうにはやはり勿体なさすぎます。

ハンフリーは、本には湿度が毒なので、彼らに茶を出すことは出来ない、と言って彼らをソファに座らせます。

ボスは、彼が本は大事にしても自分の事は大事にしていない、と指摘しました。

しかし、生気がないとはいえ、老人の肌ツヤはとても良いようです。

書斎を除くとめちゃくちゃだった家の中を見て来たボスは、彼がちゃんとご飯を食べているのか心配していました。

それに対して彼は、週に二回息子が食べ物を届けに来ることをどもりながら明かしました。

ボスは息子のことを健気だと言いましたが、その途端彼は怒りだし、息子はただ自分が死ぬのを待っているだけだ、と叫んだのでした。

大事な一人息子なのだから、過ぎたことは許してやれ、とボスは彼をなだめます。

しかしハンフリーは、息子が勝手に自分の本を売ったことをかなり根に持っているようで、

誰もが笑顔の裏で彼の財産を狙っているのだと思い込んでいました。

そんな彼をクラレンスは悲しそうな目で見つめるのでした。

行き倒れた男を見つけるセシリー

一方セシリーはパン屋での仕事を終え、ご機嫌に帰路に着いていました。

彼女の努力が実を結び、遂に自分のパンが明日から店頭に並ぶ予定なのでした。

にゃあ
両親の罪のせいで肩身の狭い思いをしてきたセシリーでしたが、彼女にも好きなことが見つかり、幸せそうに暮らしているようで安心しました。

喜びを隠せない彼女は、帰りに公園でマカロンでも食べようか、などと考えながら歩いていましたが、

通りがかりの子供たちの声が気になって足を止めます。

死体がある、と叫んでいる子供たちに事情を尋ねると、性別の分からない人が草むらの中で倒れているとのことでした。

彼女が見に行ってみると、行き倒れたにしては美しすぎる姿の男が横たわっていました。

彼らの声に目を覚ました男。

子供たちは男が生きていたと知ると、怖がって逃げてしまいました。

男はセシリーの持っているパンの匂いに気が付いたようでした。

セシリーは男を心配し、大丈夫なのか尋ねますが、男は彼女を見て。ここは天国なのか、と尋ねます。

その男こそ、魔塔から引き出し一つ持って逃げ出したデイルだったのでした。

わん
ケニスの隠し金が入った引き出しを持って行ったはずなのに、なぜ行き倒れてしまったのでしょう。お金が入っていなかったのか、はたまたお坊ちゃますぎて浪費してしまったか…

伝わらない息子とボスの想い

ハンフリーの屋敷を後にしたクラレンスとボス。

想像以上にハンフリーの状態が良くなかったことを、クラレンスは心苦しく思っていました。

ボスは彼のことを情けない年寄りだと言い、息子が時々来てくれているだけましだ、というのでした。

すると、噂をすれば、屋敷の門の前にハンフリーの息子が立っていました。

ボスと久々に顔を合わせた様子の彼は、父親の元に来てくれたことを彼女に感謝します。

ボスはそんな彼をねぎらう言葉をかけますが、彼は当然のことだと思っているようでした。

さらに彼は、ああ見えてもボスが来てくれて父も喜んでいるんだ、と明かします。

そうして優しい口調で父親の元に向かう息子を見て、ボスは本当は彼には二度と会わないつもりであったことをクラレンスに告白しました。

にゃあ
息子は父親の感情をおもんぱかり、ボスが訪問してくれることを喜ばしく思っているんですね。出来た息子のような気がするのに、そんな息子を疑ってしまうなんて悲しすぎます。

彼の妻はボスの旧友でした。

ハンフリーが原因で友人は早死にし、彼女はそれが許せず彼と縁を切ろうとしたのでした。

しかしボスは、本当は自分がもっと早く会いに行ってやればよかった、と後悔していたのでした。

店に帰って来たボスは、玄関先でしゃがんでパンをむさぼるデイルと、彼の横で困った顔をしているセシリーを見つけます。

セシリーを見つけ、駆け寄るクラレンス。

彼女はクラレンスに、このホームレスの男性と知り合いなのか、と尋ねます。

ホームレス扱いされたデイルはそんなこともお構いなく、クラレンスと再会した喜びで感涙するのでした。

『実は彼らは彼女だけを覚えていました』34話の感想・考察

ただ本を収集しているだけかと思いきや、本を心から愛している様子のハンフリー。

しかし、以前自分の本を勝手に売った過去がある息子のことをまだ許せないようでした。

それでも息子は献身的に父親の元を訪れ、食事を届けています。

さらに、彼の元を訪問してくれたことをボスに感謝するほど、父親のことを想っているようです。

ハンフリーには心配して彼を想ってくれる息子とボスという人たちがいます。

自分を大事にしてくれる人がいるということに気づけないというのは、何とも悲しいですね。

また、クラレンスを追って着の身着のままで行き倒れたデイルは、運よくセシリーに拾われます。

代々受け継がれるデイルという高貴な名前の由来を知っているだけに、今の彼はあまりにも滑稽に感じますね。

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